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中華に浸るGW

橘玲

旅の目的はひとそれぞれだろうが、私の場合は「 驚き」に出会うことだ。

 

 

衝動買いした航空券で中国に行ってきた。

確かにこの観点で言えば、文化・政治・経済・技術、その分野においても、こんなに近くの国でこんなに驚きや刺激をもらえると思わなかった・というのが正直な感想。

 

➖上海リニアモーターカー➖

空港から上海中心部までは30km。リニアでおおよそ8分で着く。

HSST方式(常電導)にも関わらず、時速400kmまで出るらしく思ったより早く、思ったより静かで結構興奮した。

2018年現在、JRが取り組んでいる”超”電導リニアは時速600kmで、昔のJR社長曰く、この上海の”常”電導リニアは「おもちゃ」だとか。

僕はいつまでもおもちゃが大好きなんだな〜と思う。

 

 

8分というと寝る間もないくらいあっという間の時間だが、車窓からは「鬼城」というゴーストタウンがたくさん見える。

経済成長と人口移動に伴って都市部の地価が上昇し続けているのがここ数十年。

中国では法律で土地を私物化できないことは有名な話ですが、農民から土地を取り上げて高値で売却するという、リスクなしの錬金術のような動きが盛んみたいで目の当たりにした気がした。(橘玲『言ってはいけない中国の真実』より)

こうして生まれた、その時代や趣向を切り取ったような多種多様な意匠の「鬼城」が、まるで何世代にも渡る建築物の年表のように一瞬で過ぎ去る光景を見ていると、このリニアはタイムマシンか何かの乗り物を彷彿させた。

(早すぎて写真は取れなかったので拾いもの)

日本の団地や保養所が抜け殻になったような感じ。

経済のターニングポイントを日本と比較すると、日本の生産人口比が最大になったのは、バブル崩壊の年の1990年。第二次世界大戦で多くの死者を出したことがシナジーとなって、団塊の世代は人口の負荷から解放されていた。

 

対して中国は2011年。「人口増は悪だ」と一人っ子政策を長く続けたことが起因してターニングポイントを迎えた。ちなみに出生率は1.18と、日本の1.39を下回る低さ。

 

つまり、日本が直面している人口減の空家問題を、中国は約20年のタイムラグで経験することになるのかな〜と思う。思いつつも大きな地震も台風もない、ここ上海の「鬼城」は、数十年後もおそらく十分に住めるような代物で、ここに住む「鬼」が中国民なのか、それとも移民なのか、はたまた人間以外の動物や未知の生物なのか、未来を透視したくなる場所だった。

 

➖地下鉄網➖

上海の中心部は日本と同じように地下鉄網で張り巡らされていた。

使い勝手もよく、ほぼ全駅に転落防止のための自動扉が付いているほど整備されていた。

日本よりも安全第一じゃん・とか思ったりした。

 

 

➖豫園➖

人気の観光地「豫園」は夜でも賑わい、欧州の人もちらほら見かけた。

近くの公園では、地元の人たちが集まり、太極拳や民族舞踊をするコミュニティが形成されてる。

それほど大きくない公園に、いくつもこのようなコミュニティがあるので当然音は重なり合い、一人の観光客の目からすると、どのリズムに合わせて踊っているのか全くわからない。

出店(でみせ)からは、台湾で味わったものよりも数倍刺激の強い「臭豆腐」の香りが漂い、空中ではガジェット好きの店主がドローンを飛ばしてピカピカと光っていた。五感が足りないな〜と思った。

 

そんな環境下で観光客の視線やカメラ、飛び込みの参加を気にもとめずに悠々自適に楽しむ中国人の姿がアメリカ人のようで少し意外だった。

 

 

➖田子坊➖

「田子坊」というこちらも有名な観光地。雑多感のある商店街のようだった。

電線の余長がぐるぐると上空にまとめ上げられていて、ずっと上ばかり見て歩いていた気がする。

 

たまに見かける集合住宅にはベランダという概念がなかった。滲み出る生活感。

 

 

➖1933老場坊➖

かつて食肉解体場であった場所がリノベーションされた1933老場坊は、今ではクリエイティブ系の事務所や飲食店が入った複合施設。

築90年弱、ところどころ荒々しい補修後はあるものの、大きなクラックも剥離もない分厚いコンクリートが異質の空間。

細い階段を人間が、広いスロープを牛が歩いていたことを思うとなんだか妙にリアルだった。

 

 

➖凌空SOHO

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ザハ・ハディドの凌空soho

アルミとコンクリートが一体化したような建物が、コンピューテーショナルデザインで近未来的にできていた。

B11Fは飲食、2F~はIT関連の事務所のようだった。若い人たちが私服姿で出入りしてランチを共にする光景は、特にこれといった理由はないけど羨望感を抱いてしまった。便所の衛生設備やロゴもどことなく疾走感。

 

 

➖metropolitan高層ビル➖

中心部。高層ビルやタワーが文字通り林立。東京以上のメトロポリタンな印象。

 

 

➖上海浦東国際空港➖

最後に空港。その国の治安や経済、文化が象徴される空港ですが、見てきた中ではトップレベルで整備されていた。

梁は吊られて長大スパン。フランス、ポール・アンドリューの設計。

 

 

 

 

 

 

以上、3泊4日、宿付き3万円にしては相当満足のいく旅行となりました。

しばらく中国を掘るのにハマりそう。

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